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人間の新しい言葉

こんにちは、ねんてんです。

意識とは一体なんでしょうか。どこにあるのでしょうか。意識は脳にあるという話がよくあります。しかしそもそも意識が存在しているということを、人間たちはどのように確認しているのでしょうか。人間たちは、意識の存在を確認できているというのに、その場所がどこにあるのか議論をしてしまったことは、物理的に捉えるならなにかおかしなことが起きているとは思いませんか?意識が脳のような物質的なネットワークの中に発生しているとしても、そうしたネットワークを物理的に見ることで‘ここに意識があるなあ’などということが発見されたわけではありません。あくまでも、意識のありかがわからない人間たちが、脳をいじくりまわしたりして、意識は物質的な最小単位として分離できる独立した媒体を持っているわけではなさそうだという経験的な知識を元に、‘ネットワーク的な構造の中で創発されているのだろう’と推測しているだけに過ぎないのです。意識が存在しているということはすぐに見えているにもかかわらず、どこに存在しているのかを見ることができていないようなコミュニケーションを、無数に発生させてきた歴史がありました。しかし、それはもう終わりです。意識は場所を持たない概念であり、機能として具体化されているにすぎないからです。脳に意識があるように思えるのは、人間生活で使われる機能のうち、脳が担っている判断機能を人間たちが重要視した結果、意識が脳にあるように思えているだけに過ぎません。

意識には顕在意識潜在意識の二つの側面があると言います。顕在意識は 気付いている心の働き のことで、潜在意識は 気付いていないけれども存在している心の働き のことです。しばしば、顕在意識のことを単に意識と呼び、潜在意識のことを無意識と呼びます。人間たちは心がどこからどこまでなのかよくわかっていないとはいえ、顕在意識だけでは説明できないような心の働きがあることを経験的に知り、合理的に考えた結果、潜在意識という自分にも見えていない対象が存在しているのだと考えるに至りました。人間たちは言葉を用いることで、見えていない存在である潜在意識に対して形式を与え、言葉の上で操作可能な対象として作り出しました。‘潜在意識’という言葉は、すでに顕在意識に含まれてしまいました。

言葉とは一体なんでしょうか。再帰的に選択可能な形式であり、その形式を作り出した者がその意味をエンコード可能な現象として観測できる対象言葉と呼ぶことにします。言葉は機能を持ちます。物質的な世界あるいは、自分自身によって自己を決定できる再帰的自由の世界における、選択可能な対象を指し示すという機能です。物質的な世界においては、物質はそれ自身によってどの物質であるかを決定するだけの再帰性を持ち合わせていませんが、心の世界では自分がどの言葉であるかを自分で決定することができます。言葉を選択することにより、意識がその言葉の機能として具体化されます。言霊とは、再帰的な自己決定によって言葉になった意識 のことを指します。そして 自己増殖機能を持った言霊ミーム(cf.ミーム- Wikipedia)と呼び、意識の再演アリュージョン(cf.幻想再帰のアリュージョニスト)と呼び、再帰的な自己決定機能を持つミームを宿す言葉を発する存在ヒト語使い(cf.ヘビ語使い:ハリー・ポッターと合理主義の方法)と呼びます。物珍しい言葉ばかりを並べてしまいまいたが、ウィトゲンシュタインによると言葉の意味を決めるのはその使われ方だといいます。実際のコミュニケーションの中で言葉のやりとりの総体として、言葉の意味が決定されるという観点に立つなら、このような天下り的な言葉の定義は無意味かもしれませんが、意識という言葉の意味を定めるために、意識という言葉の使い方の例としてこうした言葉を並べ立てています。それぞれの言葉の使われ方が気になる場合は、参照先を読んでみてください。

言霊ミームアリュージョンヒト語使いといった言葉は、人間がコミュニケーションによって相手の言っていることを理解できるようになる意識の構築に関する機能を表現した言葉です。これらすべては、[意識が[自分, 言葉]を選択することによって実現される再帰的自由]が可能かどうかについて肯定的にせよ否定的にせよ[対象化する, 言葉として形式化する]ことにより、ヒトに再帰的な意識を植え付けるヒト語の一例です。

人間たちの意識は、言葉を使うことにより自己意識が言霊へとトランスし、同時に言葉の持つ再帰的な機能を模倣した結果、自分自身を対象化して捉えることのできる顕在意識の機能を明晰な形式で獲得することができるようになりました。言葉は幾重にも再帰することができます。目先の言葉に惑わされない私は、メタ認知をいつでも選べる全体性における自己選択の自由の中に実現されます。

ヒト語を使うのは、あなたです。